Column

12/06/09

私の家にもうすぐ40才を迎える車がいる。古い車はいろいろと気遣いしないといけないところがあって、面倒だから普通はだれも乗りたいとは思わない。人も歳をとるに従ってあちこち面倒なことが起きるけど、症状に自覚があるから病院に行き時間さえあればさっさと直してしまう。とても重要なことだが人は細胞というシステム(系)の集積で出来ており、車はシステムとは本来言えないだろう。細胞の最も分かり安い特徴は自己複製ということで、その集積であるシステムの特徴は言うまでもなく新陳代謝であって自己修復能力と言ってもいい。つまり病気は薬が治すのではなくて、体が自ら治す。薬は自己修復能力を妨げる要因を除外してあげる脇役だ。だから機械はシステムとよびたくない。車は具合が悪くなっても場合によっては死ぬまでその症状を黙ってるし、決して自分から治癒しようとはしない。世の中、システムという言葉が溢れてるけど、みんな嘘ですね。ロボット開発はもちろんそのシステムを目指しているけど、人はおろか虫一匹作れません。

ところで、最近我が家の小さな改修を終えました。昨年の台風の爪痕をやっと今頃治したりしたのですが、家こそあちこち手を入れた方がちゃんと長持ちすると思います。メンテナンスフリーはやっぱり怖い。何が怖いかというと、そういった生き方が怖い。「システムでもないもの、それは全て手入れが必要である。ま、人の体も手入れは必要だけど・・・」我が家(soranokatachi)は10年経ちました。改修も終え、とりあえず縁側を拭き拭きしながら、そんなことをぶつぶつ考えた

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